健康経営アドバイザー

 皆さんは、「健康経営」という言葉をご存じでしょうか。お陰様で私は本日「健康経営アドバイザー」の資格が取れました。NPO法人健康経営研究会によると、「健康経営」とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できるという基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味しています」とあります。労働人口の大幅な減少と高齢化により、企業の社会的責任を全うできるかどうかという点について、懸念されています。労働者の高齢化や健康に対する不安は、生産活動の低下につながり、企業の経営に悪影響を及ぼしていると考えられています。

 こうした影響は、特に人口が減少し高齢化率が高くなっている地域においては、顕著な現象として見られていると思います。「定年を過ぎて会社を辞めたくても、会社から「人がいないから出勤してくれないか」と言われ、出社せざるを得ない」「若い人の負担が大きくなり、腰痛や頸痛などが出てきてこのまま仕事を続けられるか不安だ」などの声を、これまでも患者様からたくさん聞いてきました。特定検診や特定保健指導の多くは、いわゆる生活習慣病が対象で、特にがんや脳血管疾患、心疾患や糖尿病などの予防に力が注がれています。もちろん、これらも非常に大切なことですが、運動器疾患に対する検診は含まれていません。ロコモ予防などについては、今は前向きに検討されている段階のようです。おそらく近いうちに実現することと思います。ただ、特定検診の問題のひとつは、受診率が低いことです。腰痛や頸部痛などの運動器の障害も、生活習慣病と考えて定期的にチェックしていく必要があります。それと同時に、適切な運動指導が必要です。

 まだ十分とはいえないかもしれませんが、私が理学療法士になってから30数年の間に、腰痛や膝痛、頸部痛や肩関節痛など多くの痛みの発生メカニズムが、機能解剖学的、力学的、組織学的視点から、かなりわかってきたことがあります。どの業界も発展しなければ生き残っていけないことを考えると当然のことかもしれませんが、この間の発展は、それまでのことを考えると目を見張るものがあると思います。多くのパラダイムシフトが起きてきた30年と言えるかもしれません。そのうえで言うと、腰痛な肩関節痛など痛みを予防するための運動が数多く紹介されていますが、なかには問題があるのではないかと思うような運動もあります。痛みがある方の運動療法は、「個別性」が非常に重要です。多くの方に適応となる「ポピュレーションパターン」による運動療法も重要ですが、痛みを生じている方には「ハイリスクアプローチ」として、動きを管理しながら正しい運動パターンを獲得してもらうことが重要ではないかと考えます。そしてそこには、運動器に精通した理学療法士の存在が不可欠です。多くの先人たちの努力によって、海外に行ったり日本で勉強する機会が増え、意欲的な若手の努力によって「個別性」の高い方に対する徒手療法や運動療法を指導出来る理学療法士も増えてきました。とても喜ばしいことです。

 とはいえ、その数はまだまだ十分ではありません。これからも、少しでもそうした「治せる理学療法士」「真に予防できる理学療法士」の輩出に、微力ながら頑張っていきたいと思います。そして私自身も努力し、「健康経営アドバイザー」として、少しでも多くの企業に貢献出来るように頑張りたいと思います。「理学療法の力で地域を元気に」様々な活動をしていければと思っています。

※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

フィジカルケア宮崎のブログの更新情報をお知らせします。

前の記事

身体からのサイン

次の記事

先達から学ぶ