【改訂版】関節が変形することの意味

 変形性関節症という疾患があります。関節や脊椎が変形すると、骨棘と呼ばれる骨の棘が出てきますね。以前のブログで、「変形は正義の味方」と書きました。この場合の変形は、この骨棘のことを意味します。骨棘が出来ることで、過剰に部分的に生じている負荷を分散することが出来、関節の可動性を制限する代わりに、荷重に耐えうる関節を作ることが出来ます。関節の可動性が制限されるのは、体重を支える機能を優先させた結果生じていると考えられるのです。

軟骨がすり減ることの意味

 しかし、軟骨がすり減ってしまうことは、正義の味方とはいえません。軟骨がすり減るのは、そこに体重が過剰にかかっていて、それに軟骨が耐えられなくなっているから生じているのです。疾患の進行度合いを示しているともいえます。症状や疾患を進行させないために必要なことは、部分的に体重が掛かり過ぎている関節や局所の荷重を分散できる身体の状態を変えることです。これは、関節に限らず、腰痛や肩凝りなど他の症状にもいえることです。軟骨がすり減ったり骨棘が進行することは、病気が進行しているといえますが、症状と疾患とは関係がないことがあります。腰痛は、8割以上が症状と疾患は関係がないと言われていますが、これは他の疾患に関しても、割合こそ様々だと思いますが、同様のことがいえると思います。

適切な評価とエクササイズが必要

 だからといって、病院に行く必要がないということではありません。痛みのある部位に病理的な問題、つまり病気がないかどうか、疾患としての重症度を見てもらう必要があります。椎間板ヘルニアや分離症、すべり症などの腰の痛みも同じで、レントゲンなどでわかることは、病気としての重症度だけでなく、どの部位に過剰に負荷が掛かり過ぎているかも理解することが出来ます。過剰に掛かり過ぎている負荷を軽減することが、症状の悪化や疾患の進行を防ぐことになるのです。そのためには、適切な評価と、それに基づいた正しいエクササイズをすることが必要なのです。それによって、それまでよりも、より「動ける身体」を手に入れることが出来ます。痛みを予防することは、可能なのです。

レッドフラッグに注意しよう

 膝が痛くて整骨院に1年近く通っていた中学生が、なかなか治らないため大学病院を受診したところ、骨肉腫だったことが判明したという報告があります。レッドフラッグと呼ばれる、命に関わるような症状を早期に見分けることは非常に重要です。整骨院が悪いということではなく、疾患をしての重症度を振り分けることが必要なのです。痛みがある場合、まずは、このようなトリアージをすることが必要であることを認識しておく必要があります。

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