不思議のスポーツ障害なし

 最近、選手の状態を見ていて思うことは、「なぜこんな痛みが出てきたのか理由がない」ということがない、ということを感じます。野村監督が言われた「勝ちに不思議の価値あり。負けに不思議の負けなし」という言葉が思い浮かんできます。理学療法士は機能障害を評価して、痛みの要因を探りますが、選手は必ず何らかの問題を生じています。機能的な問題を抱えていても痛みなくプレーできている選手もいますが、スポーツ障害を生じている選手には、痛みが生じている要因に対して、しっかりとした対応をすれば、痛みは軽減するだけでなく、プレーの質も変化してくると思います。

筋力トレーニングよりも大切なもの

高校生は、筋力トレーニングをしたがりますし、指導者によっては筋力トレーニングを好んでさせる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、筋力トレーニングをするよりも大切なことは、筋をしっかり機能させることです。筋の機能的バランスが悪く、痛みや筋力低下が生じている選手はたくさんいます。そうした選手に筋力トレーニングをすることは、身体に過剰な負荷を与えていることになり、トレーニングそのものがケガに繋がってしまいます。さらに筋のインバランスを助長すると、関節の安定性や適切な力の伝達が出来ずに、力が途中の組織で暴発してしまい、関節軟骨や靱帯、筋や腱の損傷につながります。ですから、先ずすべきは筋力トレーニングよりも筋のインバランスを改善することが必要となります。筋機能には①パワーの要素②空間的要素③時間的要素の3つが必要です。そのうちの①パワーの要素だけ求めても、身体には負担になるだけでパフォーマンス向上には繋がりません。

全体的な動きを考えた柔軟性の確保

力をしっかり伝えることが出来るからだとは、適切な柔軟性を有しています。例えば、立位体前屈で手の平が床に着く選手は、柔軟性が高いと評価されますが、先日来ていた選手は、手の平が床に着くにもかかわらず、腰の下部の柔軟性が低下していて、膝痛の要因になっていました。このような選手はたくさんいます。身体の柔軟性は、分節的に均等に柔軟に動かなければいけません。それぞれの部位が適切に機能していることが必要であり、それによって適切な力の伝達が可能になり、力が十分に発揮できるのです。力の伝達という言葉は聞きなれないかもしれませんので、また後日解説することにしたいと思います。

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